どうも。エンジニアのYutoです。僕はフリーランスとしてエンジニアの仕事をしながら、複数の仕事をやっているんですが、その中の一つに転職エージェントの仕事があります。
そのため、よく友人のエンジニアや、これからエンジニアを目指す学生や転職希望者の方から、「大企業とベンチャーでは、どちらがエンジニアとしてのスキルは身につきますか?」「大企業エンジニアとベンチャーエンジニアのメリットやデメリットが知りたい」という相談はよく受けるんですよね。
そこで本記事では、大企業やベンチャーのエンジニアの実態について、僕自身がこれまで100を超えるIT企業を身近で見てきた経験から、解説をしていきます。
結論から言うと、大企業エンジニアはスキルが伸びにくい現実があります。スキルを伸ばすという観点なら、ベンチャーの方がおすすめです。今回の記事ではその理由を始め、大企業、ベンチャーそれぞれのメリット、デメリットについても解説していきますね。
Contents
大企業エンジニアではスキルがつきにくい理由
冒頭の通り、大企業にエンジニア就職すると、スキルは身につきにくいです。理由は2つあります。
1. 仕事の範囲が限定されることが多いから
ひとつめの理由はこちらです。大企業の仕事は、基本的に「分業化」が徹底されています。そのため、入社したばかりの頃の末端エンジニアの場合、携われる仕事の範囲は狭いことが多いです。
当然ながら、仕事の範囲が広くなればなるほど、経験できる仕事も増えますよね。大企業の場合、仕事の範囲が少ないので、経験できる仕事が少なく、結果スキルが伸びにくくなることがあります。
2. 考えて動く仕事が少ないから
もう一つは、考えて動く仕事が少ないからです。大企業の場合、自分より上のリーダーやマネジメントクラスの方は多く存在しており、基本的には彼らが意思決定をします。
僕の見てきた大企業の末端エンジニアだと、上から指示を受けて、ただただ機械と化してコードを書いていくだけの仕事も必然的に多くなります。
これからの時代、自分で考えて動く人間の価値が高まり、自分で考え行動していない人の価値は下がり続けるので、当然ながら、あまりよろしくないですね。
大企業でそれなりのポジションに上がっていけば裁量は増えていくが。
もちろん、大企業でもスキルは身につきますし、ポジションが順当に上がっていけば、それなりに裁量権のある仕事に携わることもできます。
大企業といえば、中小企業やベンチャーではなかなか携わることができない大規模プロジェクトも経験できたりしますし、そういう意味では、大企業エンジニアを追求していくことも面白いと思います。
とはいえ、これからプログラミングを学んで転職したい未経験者、経験の少ない若手エンジニアとなると、やはり仕事の範囲は限定されます。ですので、なかなかスキルを伸ばすことは難しいかなと思うのが本音です。
スキルを伸ばすなら大企業よりベンチャーやスタートアップの方がおすすめ
最短でスキルを伸ばしていくなら、個人的には大企業よりも、ベンチャーやスタートアップの方がおすすめです。
ベンチャーやスタートアップの特徴は大企業とまさに逆でして、仕事の範囲が限定されているどころか、あらゆる仕事を任せてもらえる点にあります。当然ながら経営陣との距離も近いので、自分の意見や考えが、そのまま事業に直結する面白さもありますよね。
大企業のメリット・デメリット
大企業のメリットといえば、安定した企業基盤、充実した待遇や福利厚生です。そのメリットに惹かれ、エンジニアとして働くなら大企業の方が良いと思い、大企業に就職、転職を目指す人も多いです。
ところが、最近は大企業といえども一生安泰な企業なんて存在せず、ましてや変化の激しいIT業界は、その傾向が強いこともまた事実です。
大企業エンジニアでも、最初は月収20万円ちょっとのところはザラにありますし、昇給や昇進頻度が少ないところも多いです。30歳、40歳まで働いても、生活に余裕のないエンジニアは多いです。大企業といえど、残業が恒常化しているところもありますし、経営陣が50代のおじさんばかりのような大企業は、リモートワークなどの新しい働き方を取り入れているところもまだまだ少ないです。
ベンチャーのメリット・デメリット
一方、ベンチャーやスタートアップは、何より自分のスキルが身につくことがメリットですね。給料や福利厚生こそ大企業には劣りますが、リモートワークなど新しい働き方については、大企業よりむしろベンチャーやスタートアップの方が最近は多いです。
ベンチャーやスタートアップは経営陣もまだ30代など若いところが多いですから、現在20代の方なら、こちらの方が風土は合っているかなと思います。
会社が今後どうなるかわからなくても、自分のスキルさえあれば、生きていけます。そういうスキルを身につけるなら、大企業よりベンチャーやスタートアップだと僕は思いますよ。
ベンチャーやスタートアップにエンジニアとして就職する方法
そんなベンチャー企業やスタートアップ企業に就職する現実的な方法をご紹介します。
まずはエンジニア未経験の場合から。
エンジニア未経験者の場合
- 就職支援付きプログラミングスクールを利用する
これが最も現実的で、かつ最短で良い就職をする方法です。
就職支援付きプログラミングスクールとは?
就職支援付きプログラミングスクールとは、未経験者向けプログラミング学習と、IT企業への就職サポートがセットになったスクールのことです。
当然ながら未経験者の場合、プログラミングスキルはないですよね。企業側としては基礎スキルくらい身につけた人の方が教育の手間が省けて採用しやすいので、こういうプログラミングスクールが現在普及しています。
就職支援付きプログラミングスクールでの就職先はスクールによって様々ですが、割合としては大企業より、ベンチャーやスタートアップの割合が圧倒的に多いです。
参考までに、おすすめのプログラミングスクールは以下の記事でまとめているので、これからエンジニアを目指す方は参考にしてみてください。エンジニア目線で徹底的に厳選しました。
参考現役エンジニアがおすすめするプログラミングスクール4社【徹底比較】
エンジニア経験者の場合
結論、IT業界に強い転職サイトや転職エージェントを活用しましょう。特に、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職サイトと転職エージェントの違い
そもそも転職サイトと転職エージェントの違いがわからないかもしれないので説明すると、転職サイトはWeb上の求人に自ら応募し、直接企業とやりとりをしていく転職方法です。
この場合、自分で求人情報の実態を把握したり、給与交渉を企業側とする必要があります。ブラック企業と知らずに入社してしまったパターンは、どちらかというと転職サイト経由の方が多いイメージです。
一方転職エージェントの場合、あなた専属のコンサルタントが1名つくことが一般的です。コンサルタントは就職/転職のベテランですので、求人の実態も把握しています。結果、変な求人に当たる確率も少なくなります。
転職エージェントのビジネスモデル
ちょっとビジネスモデルの話をしておくと、転職エージェントというものは、入社が決定したタイミングで、採用企業から報酬をもらうことで仕事が成り立っています。報酬金額はおよそ年収の3割程度です。結構高いですよね。
ところが、入社した人が早期に退職をしてしまうと、エージェントは企業に受け取った報酬を返金しないといけません。期間やルールは転職エージェントによって異なりますが、大体入社半年くらいのところが多いです。
だからこそ、転職エージェントとしては、何としてもあなたに定着して欲しいところです。ですので、あなたに合った求人を紹介するように頑張ってくれるんですよね。
この点が、転職エージェントを活用する大きなメリットの一つだと思います。あなたが転職することがメリットになるエージェントがサポートしてくれるので、とことん活用することがおすすめです。
なお、転職エージェントといってもたくさんあり、中には質の低いところもあるので、質の高いエージェントに絞って利用することがおすすめです。いろんな転職エージェントを知っていますが、ITに強いおすすめの転職エージェントについては、以下の記事でまとめています。
参考【IT転職】転職で本当に役立った転職サイトと転職エージェント【30社以上の中から厳選】
余談:スキルが身につけばフリーランスとして独立もできる
ここで少し余談ですが、スキルさえ身につければ、会社員エンジニアの道だけでなく、フリーランスエンジニアとして生きる選択肢もできます。
冒頭の通り、僕はフリーランスエンジニアとして働いていますが、ぶっちゃけ、収入も普通の会社員の何倍も良いです。働き方も週3勤務や在宅勤務など、とにかく自由になれるので、エンジニアは全員フリーランスになれば良いと思うくらいにおすすめしています。
参考フリーランスエンジニアが週3、週4勤務で働いてみた感想【幸せ】
フリーランスエンジニアに高いスキルは必要なし
フリーランスというと、「自分にはそんなスキルはないから…」と諦めてしまうエンジニアが多いですが、実はフリーランスエンジニアに高いスキルは不要です。1〜2年ほどしっかり実務経験を積めば独立も現実的です。
もし将来的にフリーランスエンジニアを目指すなら、戦略的にベンチャーやスタートアップにまず入ってスキルを盗み、1〜2年で独立するというのが最も現実的な方法だと思います。
最近はフリーランスエンジニア向けのエージェントもありますし、独立のリスクはほとんどなくなりました。フリーランスになるだけで、いまの仕事の2倍の収入になる方は割と多く存在します。
ですので、まずはレバテックフリーランスのようなエージェントに登録し、自分の市場価値を確認してみることがおすすめですね。自分でも驚くような結果が出るかなと思います。
参考【フリーランスエンジニア厳選】本当におすすめのエージェント4選
まとめ
最後に、いまエンジニアは売り手市場です。どこのIT企業も人材不足に頭を抱えていて、なんとか人を採用しようと、お金を月100万円単位でかけて、採用活動をしているところも多いです。
特に足りないのは「エンジニア経験者の数」です。経験者がとにかく足りていないので、最近は未経験者であっても、前述したプログラミングスクールなどを活用すれば、エンジニアとして就職することは現実的です。
とはいえ、この状況がいつまで続くかもわからないのは事実。IT業界は年齢も若めなので、基本的な考え方としては、行動が遅れるほど、選択肢は狭まるということです。
ということで、今日の記事を読んで、まずは行動を起こすことが必要です。記事の通り、僕は大企業よりベンチャーやスタートアップ派ではありますが、「それでも私は大企業を目指す」でも良いと思います。
大事なことは、自分の決断で行動することです。人生は行動しないと何も変わっていきませんし、行動しなければ、たとえいまの生活が嫌だとしても、この先何十年と同じ生活が続いていきます。いや、日本は衰退していくので、いまが一番ピークかもしれません。
人生は短いです。今年もあっという間に過ぎていきます。あなた自身が将来後悔しないよう、未来の自分のために、いま行動できると良いですね。
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